RX GAKUEN

CASE STUDY導入事例

GAKUENシリーズを導入いただいた大学様の声をご紹介しています。

山口県立大学様導入事例

教学マネジメント対応と学修成果の可視化の取組
~3,000名
教育支援・改善
学修成果の可視化
システム更改
2023.12.22
山口県立大学

山口県立大学

大学紹介

  山口県唯一の県立大学である山口県立大学様は、地域の要望に応えることができる「地域貢献型大学」として、健康や福祉・文化の分野で専門的教育と研究を行われています。「人間性の尊重」、「生活者の視点の重視」、「地域社会との共生」、「国際化への対応」の4つを教育理念として掲げられ、優れた人材の輩出と研究成果の還元を実践されています。

 

 今回は教育研究支援部長 佐々木様に学修成果の可視化を実現するUNIVERSAL PASSPORT 学修ポートフォリオについて、導入の経緯や具体的な設定・活用方法を伺いました。


 

 導入済みプロダクト

 

  GAKUEN EX1.5

教務, 入試, 就職, 学費, CREP, 証明書発行機

  UNIVERSAL PASSPORT RX1.0

Base, 教務, アプリ, 就職, 学生, 学修ポートフォリオ, 研究業績, 教室, 授業, 出欠管理, IC出欠連携

 

学修ポートフォリオプロダクト導入の目的・経緯を教えてください。

 本学は以前よりGAKUEN EX シリーズを利用していましたが、ポータルシステムのUNIVERSL PASSPORTについては、2020年度に最新版のRXシリーズへ移行することに決めました。学生がなじみやすいデザインであること、スマートフォンでも利用できること、そして学修成果を可視化できる学修ポートフォリオプロダクトがあることに魅力を感じたからです。

 

 学修ポートフォリオ導入の背景には、ちょうど同時期に、新カリキュラムの策定を進めていたことがありました。また、2020年1月、中央教育審議会大学分科会で取りまとめられた教学マネジメント指針では、ディプロマポリシーと学修目標を具体化・明確化し、その達成状況を可視化することが求められました。そのため2022年度の新カリキュラム適用以降は学修ポートフォリオプロダクトによる学修成果の可視化が実現できることを目指し、新カリキュラムの策定とプロダクト導入を進めました。

学修度の設定方法について教えてください。

 まず、ディプロマポリシーの整理表を作成しました。ディプロマポリシーを測定可能な2~3つの学修目標にブレイクダウンし、それぞれにどのような情報をエビデンスとするか、どのような方法で測定するかを定めています。ここで「各授業科目における達成状況」をエビデンスとしたものについては、学修ポートフォリオのレーダーチャートで可視化することにしました。

 

 

 

 レーダーチャートは、各学修目標に関連する授業科目の単位修得状況に応じて学修度が示されるよう設定しました。関連する授業を全て履修すると学修目標の達成度が100%となるように、カリキュラムマップを数値化した作業シートを作成して整理しました。具体的には、授業科目の単位数とDPポイント(学修目標への寄与度合いを示す素点)を掛け合わせ、その合計が学修目標ごとに100%となるようにしています。

 

 

 

 さらに、修得した成績によってレーダーチャートが変化するように、調整値も設定しました。本学では、「秀」>「優」>「良」>「可」>「不可」という成績がありますが、学位取得に必要な授業科目の単位を全て「可」で修得すれば100%となり、優秀な成績を修めれば加点されるという方式です。

 

 新カリキュラムの策定における工夫としては、大きくふたつ挙げられます。第一に、学修目標と各授業科目の到達目標の関連性のチェックです。各授業科目が学修目標へ繋がっているかを、学修度の数値だけでなく到達目標の文章としても明確に示すよう工夫しました。第二に、選択科目の枠設定です。学修目標への寄与度合いでDPポイントを設定しましたが、同じ選択枠の科目については同じDPポイントとなるようにし、原則として、選択した科目によって学生の学修度が変わることがないよう注意しました。

 

学修ポートフォリオの活用状況・今後の展望を教えてください。

 レーダーチャートは、既に修得した成績情報に基づいて学修度が表示されることに加え、履修中の科目や履修予約科目を修得できた場合のシミュレーション表示も可能なので、学生の今後の履修計画に役立てることができます。

 

 

 また、学修ポートフォリオでは、レーダーチャート以外に学生個人の学修目標を記録する項目もあるので、年度学期ごとに学生が「これまでの振り返り」と「これからの目標」を入力し、チューターがコメントを返すということも行っています。このような学修ポートフォリオの活用については、学科ごとに「学修成果の可視化について」という案内を作成して学生に配布し、周知しています。

 

 

 

 今後は、個々の学生のレーダーチャートの状況をデータとして集約し、教育改善やカリキュラムの点検につなげる教学IRを進めていきたいと考えています。

 

※本事例は2023年11月にご講演いただきました内容をもとに作成しております。