甲南大学様導入事例
甲南大学
- 大学紹介
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甲南大学様は、1951年開学の総合大学で、現在は8学部14学科1学環と大学院4研究科を有する私立大学です。「人格の修養と健康の増進を重んじ、個性を尊重して各人の天賦の特性を啓発する人物教育の率先」、「世界に通用する紳士・淑女たれ」という建学の理念のもと、教養と専門のバランスを大切にしながら人物教育率先の教育をおこない、良質な社会的常識・倫理観・品格を備え、自ら率先して社会に貢献できる専門性を持った人材の養成を掲げられています。
2019年には法人創立100周年を迎えられ、次なる100年に向けて定められた“甲南新世紀ビジョン”では「人物教育のクオリティ・リーダー」を目標に掲げられ、「ミディアムサイズの総合大学」としての魅力を生かした質の高い教育・きめ細かな学生支援に取り組まれています。
今回は、教務部 次長 石野様に、GAKUENを活用した業務改善の取り組みについて伺いました。
ー 導入済みプロダクト
GAKUEN EX1.5 Base, 教務, 就職,校友会, CREP
UNIVERSAL PASSPORT RX1.0 Base, 教務, シラバス一括印刷, 就職, 学生,
マイステップ, 学修ポートフォリオ, 教室,
授業, 出欠管理, IC出欠連携, スマホ出席, アプリ
取り組みの目的・経緯を教えてください。
2016年頃から、システムを活用した業務改善や組織改革に取り組んできましたが、背景には大きく3つの課題がありました。
1つ目は、窓口業務に忙殺されていたことです。繁忙期の日中帯は学生や教員への窓口対応に忙殺され、履修・成績処理や教室変更等のシステムを用いた業務は、窓口終了後に処理していました。特にシステム担当者は負担が大きい状況でした。
2つ目は、個人に業務が固定されていたことです。大量のデータを処理するAccessやExcelでの作業や、GAKUENの設定・処理作業はスキルを有する職員に依存しやすく、若手に業務が偏る傾向がありました。
3つ目は、キャリアアップができないことです。職員それぞれのキャリアのためには、業務の属人化を解消し異動しやすい組織づくりを行う必要があります。
これらの課題を解決すべく、様々な取り組みを進めました。
取り組み事例を教えてください。
業務改善として、主に3つの取り組みを行いました。
1つ目は、『業務の委託』です。委託にあたり、まず職員がすべき仕事を明確にする必要がありました。そこで「教務的な専門性」と「技術的な専門性」という観点で業務を整理しました。
例えば、システムの設定やデータベースの処理・サーバのメンテナンスには、技術的な専門性と教務的な専門性の両方が必要となることから、対応できる職員が限られ、個人に負荷がかかります。そこで、これらの業務はJASTへ委託することにしました。年間30日の有償SE作業を委託し、必要なタイミングでJASTのSEに作業をしてもらうようにしています。一方、休講・補講の受付や備品の貸出等の窓口業務は、技術的にも教務的にも高い専門性は必要ありません。そのためこれらの業務については、関連会社に委託することにしました。結果として職員は、カリキュラム改革や卒業判定、履修対応等、教務的な専門性が高く、少しの技術的な専門性で対応できる業務に専念することが可能となり、かかる業務の負担や偏りが減りました。
2つ目は、『業務の標準化』です。2019年にUNIVERSAL PASSPORT(以下、UNIPA)をEXシリーズからRXシリーズへ移行しました。その際、システムに業務を合わせるという方針のもと、EXシリーズで実施していた個別開発を大幅に削減しています。パッケージシステムは、効率的な業務フローに基づいて設計されているであろうと考え、多くの業務をシステムに合わせて運用変更しました。また、リビジョンアップを毎年2月頃に実施し、定期的に機能アップするように運用しています。さらに、部内では積極的にジョブローテーションを行い、様々な業務におけるGAKUEN・UNIPAの操作や業務の流れを修得できるようにしています。
3つ目は『業務の安定化』です。システムが動いていれば何とかなると考え、オンプレミスのサーバで運用・保守・管理していましたが、サーバを仮想化し、システム部門にてインフラの運用・保守・管理を行うようにしました。コロナ禍では、UNIPAの授業プロダクトやMicrosoft365を用いて授業を実施することができました。また、対面での窓口業務が制限された際には、UNIPAのQ&A機能を用いて学生からの問合せを受け付け、職員は自宅から回答するなど、窓口業務を継続することができました。
このように、GAKUEN・UNIPAを活用しながら『業務の委託』『業務の標準化』『業務の安定化』に取り組んできました。
今後の展望を教えてください。
さらなる『業務の標準化』や『業務の安定化』を目指していきたいと考えています。特に『業務の安定化』については、仮想化サーバをクラウド化したいと考えており、JASTにはUNIPAのサービスそのものをクラウドサービス化してほしいという期待を持っています。
※本事例は2024年7月にご講演いただきました事例内容をもとに作成しております。