RX GAKUEN

CASE STUDY導入事例

GAKUENシリーズを導入いただいた大学様の声をご紹介しています。

福岡工業大学様導入事例

UNIVERSAL PASSPORTを中核とする教育DXへの取り組み
~5,000名
学生サービス
教育支援・改善
オンライン授業
業務効率化
2022.09.29
福岡工業大学

福岡工業大学

大学紹介

 福岡工業大学様は、経営理念に「For all the students~すべての学生生徒のために」を掲げ、3学部9学科、大学院修士(2研究科10専攻)・博士(2専攻)、短期大学部(1学科)、附属城東高等学校(普通科、工業科)までを有する、九州私立大学随一の丁寧な教育と就職実績が魅力の大学です。「学問の追求・創造・発展」「個人としての人間性の涵養」「社会への主体的な対応」を3つの柱とした教育理念に基づき、社会に貢献できる「実践型人材」を育成するため、教員・職員が一丸となり、わが子のように学生一人ひとりの可能性を広げる強力なサポ―ト体制を築かれています。

 

 今回は、情報基盤センター 藤原様に当社のシステムを活用した教育DXへの取り組み事例を伺いました。

 


 

 導入済みプロダクト

 

  GAKUEN EX1.5 Base, 入試, 教務, 就職, 自動証明書発行機
  UNIVERSAL PASSPORT RX1.0

Base, 教務, 就職, 学生, 教室, 授業, 出欠管理,

IC出欠連携, スマホ出席, ポイント管理, アプリ

 

取り組みの目的・経緯を教えてください。

 本学では20年以上にわたる中期経営計画の中で時代に即した情報化に取り組んできました。2016年度には高度情報化社会に即した体制として、情報化支援体制を強化し、情報組織のトランスフォーメーションを実施しました。2019年度にはDXを明文化の上、コロナ禍におけるニューノーマルの変容を見据え、FIT-DX(※1)を銘打って体系化し、推進してきました。2022年度以降はあらゆるDXのさらなる拡大と高度化を図り、イノベーション・コモンズを標榜する共創拠点への進化を目指しています。イノベーション・コモンズを通じて、多様な学生・研修者や異なる研究分野の「共創」、地域・産業界との「共創」の促進等により、教育研究の高度化・多様化・国際化、地域連携による地方創生や新事業・新産業の創出に貢献することを目標としています。

 

 

 教育の情報化やDXに関する課題、問題、提言と今後の方向性を議論するプロセスを経て、現在は中期経営計画と具体的な施策となる行動計画においてDXの取り組みを明文化し、さらなるDX推進に取り組んでいるところです。

 本学でのDXの捉え方は、経営目標の高次達成を念頭に「DXにより教育・研究・働き方を高度化し、教育効果を最大化する」ことを目的として、以下3段階アプローチで取り組んでいます。第3段階目の状態が真のDXと捉え、学園全体で「デジタル化・データ」と「人・組織」が有機的に機能することで目的を果たすことに努めており、本学では教育DXが最優先課題であると考えています。

 

 

 

(※1)FIT-DX

 ニューノーマル社会の変化に適応し、改革を進化させるため、学園全体でDXに取り組み教育研究や働き方の更なる高度化と教育効果を最大化し、学生の皆さんの成長を力強くサポートすることを宣言したもの。

 (福岡工業大学DX (fit.ac.jp)

取り組み事例を教えてください。

 GAKUENおよびUNIVERSAL PASSPORTは長年愛用しておりますが、本学の教育DXの推進において、なくてはならない存在であり、多数のプロダクトを運用しています。大学運営を行うために必要なプロダクトが一貫して提供されており、教学システムと学務システムが一体かつワンストップで運用できます。また、UNIVERSAL PASSPORT EXから段々と機能が成長し、UNIVERSAL PASSPORT RXではLMSに相当する機能が備わる等、劇的に進化しました。いまでは、授業のデジタル化や学生サービスのオンライン化に必要な機能のほとんどが提供されています。

 

 2020年のコロナ禍における遠隔授業では、わずか2週間で遠隔授業プラットフォームの構築が必要とされましたが、以前より学修環境の改善として計画していたUNIVERSAL PASSPORT RXへの移行が完了していたため、UNIVERSAL PASSPORT RXとMicrosoft 365の融合により、大きな混乱もなく運用を開始することができました。以降はUNIVERSAL PASSPORT RXを活用した教育DXにおける遠隔授業の具体的な取り組みを3点ご紹介します。

 

 1点目は学修支援システム(UNIVERSAL PASSPORT RX授業プロダクト)および学習ポートフォリオです。本学ではライブ型、ハイフレックス型、オンデマンド型と様々な遠隔授業の形態をとっていますが、UNIVERSAL PASSPORT RXと別システムの学習ポートフォリオを中核に、学生との双方向性を確保しています。UNIVERSAL PASSPORTはGAKUENと自動連携し、授業情報が反映されるため、授業運営の効率化に繋がり、教員は授業コンテンツの作成と配置、学生とのコミュニケーションに注力することができています。2020年度には通年の遠隔授業で87%、2021年度には対面授業を再開のなか64%がUNIVERSAL PASSPORT RXを活用して、授業を実施しています。また、学期末試験でもUNIVERSAL PASSPORT RXのテスト機能でオンライン試験を執り行うことができ、本学にとって教育DXを後押しする重要事項となりました。これらのシステムは授業をデジタル化するプラットフォームとして有効に機能しています。また、UNIVERSAL PASSPORT RXに蓄積される学生のアクティビティは学修データの源泉となり、学修データを利活用した学生ケアや教学マネジメントの高度化にも取り組んでいます。

 

 2点目はスマホアプリ(UNIVERSAL PASSPORT RXスマホアプリプロダクト)です。プッシュ通知に対応し、授業運営を補完するアプリとなっています。重要情報をはじめ、各種お知らせがスマホに通知され、必要な情報がクイックに確認できるため学生には好評です。本学では学生全員のインストールを図るため、新入生オリエンテーションで実施するPCガイダンスを通じて、アプリのインストールと利用方法の説明を行っています。

 

 3点目は出欠管理(UNIVERSAL PASSPORT RX出欠管理プロダクト)です。キャンパス内の授業では、学生証をかざすことで出席を受付けられる専用ICリーダー(UNIVERSAL PASSPORT RX IC出欠連携プロダクト)を講義室に常設しています。専用ICリーダーは授業スケジュールと連動しているため、授業開始時間前に自動で出欠の受付が開始できます。これにより、教員は授業内での出欠確認と授業後の出欠登録作業から解放され、本来あるべき授業時間の確保と授業外作業の省力化を実現できています。また、遠隔授業や専用ICリーダーが設置されていない教室、フィールドワーク等の屋外授業では、学生のスマートフォンを利用した出欠登録(UNIVERSAL PASSPORT RX スマホ出席プロダクト)を活用しています。この様に、リアルタイム性を有し、あらゆる授業スタイルに対応できる出欠管理システムは、精緻な出欠管理と授業運営の効率化をもたらします。

 

取り組みの効果・今後の展望を教えてください。

 今日までの成果は以下の通りです。この評価は、DXを推進した直接的な成果ではなく間接的な成果と捉えています。DXにより、教育・研究・働き方を高度化し、教育効果の最大化に必要なエナジーが生み出され、それが大学改革とその改善を成す原動力となりました。その原動力から教職員ひとりひとりが自分事として動いた結果の積み重ねが教育効果を最大化し、これら評価に繋がったと考えているからです。そして、この正のスパイラルを一層発展させ、DXをコアにイノベーション・コモンズへの進化を目指したいと考えています。

 

 

 本学では従来から情報化に対して組織的に取り組み、情報組織のトランスフォーメーションとデジタルトランスフォーメーションの中で、教育DXにも先だって取り組んで参りました。今後もあらゆるDXをさらに展開し、教育効果の最大化と大学評価の維持・向上に努めたいと考えています。

 

 

※本事例は2022年7月にご講演いただきました事例内容を元に作成しております。