洗足学園音楽大学様導入事例

洗足学園音楽大学
- 大学紹介
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洗足学園音楽大学様は、1924年の創設以来「理想は高遠に、実行は卑近に」を実践標語として掲げ、2024年には創立100周年を迎えられた伝統ある音楽大学です。前田ホールを始めとしたコンサートホール等の各施設では、生徒・学生のコンサートや行事が連日のように開催されています。「新しい音楽の可能性を追求し、未来の音楽シーンを担う人材を育成する」ことを理念とし、クラシック・ジャズ・ポップス・ロック・ミュージカル等多様なジャンルに対応した革新的なカリキュラムを提供しています。最先端の設備と実践的な学びを通じて、国内外で活躍するアーティストやクリエイターを多数輩出しています。
今回はGAKUENのラインナップに加わった奨学金プロダクトに関して、教務センター 西田様に導入および活用方法について伺いました。GAKUEN RX1.0 Base,教務,就職,奨学金,Create Report,証明書発行機
UNIVERSAL PASSPORT RX1.0 Base,教務,就職,スマホアプリ,授業,出欠管理,
IC出欠連携,学生,教室,シラバス一括印刷,スマホ出席
導入の目的・経緯について教えてください。
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本学では学内の奨学金担当者と、日本学生支援機構(以下 JASSOとする)の奨学金担当者がそれぞれ分かれており、情報交換や連携が非常に重要になっています。奨学金には成績評価や出席率が大きく影響するため教務担当者とも連携が必要になりますが、連携方法は担当者によって異なり、タイムリーな連携が難しい状況でした。
また、学生や保護者からの問い合わせ対応も時間を要していました。特に電話での問い合わせ対応に手間取っており、JASSOの奨学金に関するお問い合わせの場合、該当の学生情報をUNIVERSAL PASSPORTで確認し、同時にスカラネット・パーソナル(以下スカラネットPSとする)※1で同学生の貸与情報を見て応対する必要がありました。後からメールや折り返しをして回答することもあり、円滑な対応が難しい状況でした。 |
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さらに、JASSOに提出する適格認定の資料作成や手続き資料の郵送も正確性が求められるため、大きな負担となっていました。また、学内の奨学金についてもデータを加工して適格認定用の資料を作成しており、データ処理に苦手意識がある職員にとっては難しい業務でした。データの正確性を保つために複数人で検算を行い、数値が正しい値かを確認する作業も多大な負担が生じていました。手続き資料等の郵送は、学籍情報から奨学生を抽出して郵送用のラベル生成をしていたため、奨学生ではない学生の住所ラベルを印刷してしまうリスクもあり毎月手間のかかる作業でした。 このような課題があった中で、タイミング良くJASTからの提案が重なり奨学金プロダクトの導入を決定しました。 |
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業務の中で奨学金プロダクトをどのように活用しているか教えてください。
今までは担当者ごとに管理方法が異なり属人化していましたが、JASSOの奨学金だけではなく学内の奨学金情報もGAKUENに登録し履歴管理を行っています。本学では様々な奨学金を取り揃えているため、1画面で奨学金情報を確認できる方が効率が良いと考え、導入時に全ての奨学金を奨学金プロダクトで管理するよう運用を検討しました。導入後は奨学金に関する情報を一元管理できるようになり、円滑に担当間の連携が取れています。
奨学金プロダクトの導入後は、職員だけでなく教員、学生がいつでもUNIVERSAL PASSPORTで奨学金情報を閲覧可能な状態に設定しています。教員による奨学生への指導については、以前は教員から問い合わせがあった場合や学生との面談があると判明した場合のみ指導を依頼していたため、奨学生への十分な声掛けができておらず、教員からは奨学金対象者を事前に把握していればより的確な指導が行えたという指摘もありました。導入後はアカデミック・アドバイザー(学生一人ひとりに付いて履修指導を中心に学生生活全般をサポー卜する教員)にUNIVERSAL PASSPORTから奨学金対象者を確認してもらい、学習指導や異動相談等に活用しています。導入直後は機能が浸透しにくいことも想定されたため、マニュアルを作成して配信をしたり、委員会で説明を行う等、教員への周知を行ったことで機能の認知向上に繋がりました。
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また、Advanced検索※2で対象の学生を絞り込み、対象者へ掲示を行っています。例えば、今までは奨学金の手続きを開始した際に、継続願が未提出の学生をExcelで学籍番号と紐づけて抽出していましたが、Advanced検索で条件を入れるだけで対象の学生を抽出し、掲示でお知らせもできるため、学生への連絡が以前よりスムーズに行えるようになりました。 |
Advanced検索画面
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導入後、どのような効果があったか教えてください。
各奨学金担当との連携が円滑になり、相談者へのタイムリーな情報提供が可能になりました。先述のとおり、今までは問い合わせがある度にUNIVERSAL PASSPORTの学籍情報とスカラネットPSの奨学生情報をどちらも参照する必要があり、確認に時間を要していました。奨学金プロダクトの導入によってスカラネットPSからUNIVERSAL PASSPORTへ情報連携が可能となり、1画面で成績や出欠情報、奨学金情報の確認が完結したため相談者をお待たせする時間が短縮されました。特に複数の奨学金を受けている学生の場合は確認作業が大変でしたが、学生情報さえあれば検索可能となり情報の集約が実現できています。

※大学様に提供いただいたデータを掲載しております。
アカデミック・アドバイザーの教員に奨学生の情報提供が可能になったことで、出欠状況に対する声かけやサポートがしやすくなったと感じています。教員自ら奨学生を気にかけてくれることも増え、受給が危ぶまれる学生への指導向上に繋がっています。また、学生自身もUNIVERSAL PASSPORTから奨学生番号や各種奨学金情報を閲覧可能になり、問い合わせが減少しました。
JASSOに提出する適格認定等の書類作成時には、奨学金プロダクトから成績データをダウンロードし活用しています。今までは成績データが更新される度に教務担当者へ確認し、出力された全学生の成績データを加工して奨学生の絞り込みをしていましたが、奨学金プロダクトの成績データ抽出機能で対象の奨学生のみを抽出できるようになり、教務担当者への確認も最小限となりました。
また、GPAの下位1/2や1/4といった基準値の値は、追試験等で成績が変更となる度にデータの更新作業を要し、教務の成績データとスカラネットPSの奨学生データをすり合わせる必要がありましたが、GPAボーダー値計算で常に最新のデータで正確な基準値を確認することが可能となりました。手動で加工したデータでは誤った値が基準値になってしまうリスクもありましたが、奨学金プロダクトを導入したことで職員がデータを加工する必要がなくなり、正確性の担保とヒューマンエラーのリスク回避に繋がりました。
※大学様に提供いただいたデータを掲載しております。
今後の展望・当社への期待を教えてください。
2024年度後期から導入したため現在は学部生と院生に絞って運用していますが、短大生の奨学金管理も本学に移管されたため、今後は学部、大学院、短大に所属する学生の一元管理を強化していきたいと考えています。奨学金プロダクトを活用することで特定のツールへの依存や属人化を解消し、業務効率化と負担軽減を図っていきたいです。JASTには、本学の更なる業務改善に向けて、より一層の機能強化が図られることを期待しています。
※1 JASSOの奨学金を貸与・給付・返還中の方が、ご自身の奨学金に関する情報をインターネット上で閲覧・各種手続ができる情報システムです。
※2 様々な条件を指定し、学生を絞り込むことができるUNIVERSAL PASSPORTの機能です。


